フィルムに命を賭けた男

昭和37年秋
ある晴れた日の午後
青山高校屋上で
「学園祭の写真展でインパクトのある
写真を出したい」と言ったとたん
仲間の中でH氏がいきなり
屋上の柵を乗り越え
外壁にぶら下がった。
シャッターの指が震えた。
しかし、この写真
学園祭では
あまりうけなかった
せっかく命をかけたのに
このH氏
いまでは某建材メーカー
東京営業所長である

その他
  青春の鬼瓦